街の隅っこ、世界の中心。子供の頃に住みたかった町で、一軒家を借りて、気ままに生活を始めました。

小浜の紋付祭り。紋付羽織袴で神様をお迎えする、1年で1番大事な3日間.

小浜の紋付祭り。紋付羽織袴で神様をお迎えする、1年で1番大事な3日間.

小浜の紋付祭りの説明をしていなかったなということが先日のブログ記事六本木が小浜新町と化す!?一般社団法人マツリズム1周年イベント参加レポートにて発覚しました。これからもちょこちょこ記事内容に出てくる気がするので、書くしかあるまいな!ということで今回の記事は、季節外れですが「小浜の紋付祭りについて」です。

ここのお祭りを見たときにすごいなって思ったのが、太鼓台や若蓮さんが通るたびに、家の前におじいちゃんやおばあちゃん、子供を抱いた奥さんが立ってるんですよね。

それを見たときに「あ、祭りってこう言うもんだよね」って。フェスティバル的な、イベント的なお祭りは多々見てきたけど、「祭りって地域のためにやってる地域の人たちものなんだよな」って。そのあと、いっぱい色々感動させていただくんですけど、最初は多分この感情。地域の人であれば、御神輿渡御への想いや熱を入れている箇所があると思うんですけど、とにかく、インスピレーションはこの感じでした。

 

 

この紋付羽織袴姿なのも、ポイント。祇園祭のような、女性が着物を着て練り歩くお祭りは浮かぶんですけど、男性がって言うのはあんまりないよなって。男性が甲冑を着るお祭りはありますけど、この紋付羽織袴って今の時代でも「日本人の正装の最上級」じゃないですか。それを、きちんと着て参加することが神様へのここの人たちの礼節なんだなって思うと祭りという非日常的雰囲気の中にありながらも、浮世離れしていない。そんなところも素敵です。

 

もうね、ぶっちゃけると私はこの記事を書くのを無意識に避けていたのではないかと。多分真面目に、真剣に、一つ一つ書くとハリーポッターの原作並みの分厚さになります。多分。というのも私がこの地域に定住することになった全ての始まり、きっかけ、そして権化。私と祭りの関係については別記事にまとめました。興味のある方はこちら。→「移住してきて気がついた、祭りというヤバい仕来りについて。祭りと書いて、ドラマと読む。」

 

 

小浜の紋付祭りの由来について

小浜には塩松神社という神社があります。今から約800年前に田原秀友が四本松城内に本国下野の慈現明神を勧請して守護の神としたのが始まりです。

御神輿渡御(おみこしとぎょ)の始まりは江戸時代、塩松神社が二本松藩、丹羽公の支配下にあったときに天明の飢饉の村内の復興のために、村民が丹羽公にお金を献上して、御神輿渡御の許可を受け、その御神輿に供奉する形で太鼓台がそれについて回るようになったと伝えられています。正式名称は塩松神社例大祭ですが、本祭に若連が紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)の正装をするところから紋付祭と言われています。

すごくざっくり説明すると、

小浜まで飢饉が起きる塩松神社例大祭を行うようになる紋付羽織袴で寝る歩くこれが200年以上続いている!

ということですね。日本人の正装である紋付羽織袴で人々が練り歩く祭りって実は珍しい、ということにここ岩代にきて気がつきました。神様に飢饉からの復興を練り歩くのだから正装で!という理由なんだとしたら200年以上前からここの人たちはマジで真面目だなと思ったりする私。

 

 

 

 

「若連」という言葉は意外と世間的に通じない!?

私は福島県Uターンなので、実は気がついていなかったのですが、若連って言葉は馴染みのない人には「なにそれ?」状態。

若連とは、お祭りの全行程を執り行う地元青年の有志を指します。若連は大抵、活動できる年齢が決まっており、それは祭りによって違います。私の生まれた旧二本松市には二本松の提灯祭りというお祭りがあるのですが、こちらにも若連という組織がありますが、小浜の紋付祭りの若連と比べると年齢や組織の中身も全然違います。

 

 

小浜では大体40歳ぐらいまで。厳密には小浜内でもエリアごとに違うので、だいたい、です。

私はよく、「若連さん」って呼ぶんですけど知らない人からすればそういう苗字のように聞こえるのだとか。しっかし、若連って言葉をどこで習ったわけでもなく、いつの間にか覚えるのだから祭り教育まじすごい。また、「年齢制限があることが、驚きです!」と他県の方に言われて気がつきました。普通、地域のお祭りって家や集落単位の当番制で行うことが多いので、年齢で現役とそれ以外を区切るのってすごいらしいです。

 

 

 

 

 

 

太鼓台と、山車と、お神輿は違う。

二本松の提灯祭りは、太鼓台です。小浜の紋付祭りは太鼓台とお神輿です。東和の暴れ出しは山車です。これは、子供の頃の私もさっぱり意味がわかっていませんでした。

でも今ならわかる、ざっくり簡単。太鼓が乗っていれば、太鼓台です(キリッ)小浜の紋付祭りは、四台の太鼓台が練り歩く時間と、神様……お神輿が練り歩く時間があります。このお神輿が練り歩く時間が御神輿渡御もしくは御神輿渡御神事ってやつですね。

    

↑これ、御神輿

 

 

 

 

 

紋付祭りの日程とMさんによる勝手な見所ポイント

小浜の紋付祭り

  日程:10月第二週の金・土・日

  場所:二本松市小浜(旧岩代町)

このお祭り、はっきり言って大変工程がわかりにくいです!観光客向けにやってるわけじゃないから仕方ない!!!地元の人たちが把握していればOKだと思うんですが、私のように外から来て見てみたい!と思った人ははっきり言って混乱します。というのも、紋付祭りと言いつつ、紋付羽織袴を来ているのは3日間のうちの1日、しかも午前中のみです。観光サイトにも日取りと3日間開催されています程度のことしか書かれていないので、意味がわかりません。笑

 

というわけでちょっとまとめてみました 。

宵祭り(ここが全ての始まり……

午後の部 太鼓台引き廻し午後2時~4時

夜の部  太鼓台引き廻し午後7時~9時

太鼓台引き廻しってなんやねんって話ですが、そのままです。お囃子を奏でながら太鼓台を引っ張って歩きます。要注意なのはこの時点では紋付羽織袴は着ていません。

私はこの宵祭りがめちゃくちゃ好きです。こう、また今年も始まるんだなぁっていう、徐々に街中のボルテージが上がっていく感じがして。

 

本祭り(地域の全てが凝縮された1年で最も濃ゆい1日)

午前の部  御神輿渡御・紋付祭り午前7時~正午

はい!ここで紋付羽織袴姿になります。ここがメインです。これだけの正装の男性が歩く姿って他で見たことがないと思うんですよ。

この時間は、一切のおふざけ、馬鹿騒ぎ、そしてお酒禁止。

人によっては、お葬式みたいだなんていう人もいるんですけど、私はそういう人って感性が乏しいなって思っちゃうんですよね。ワイワイ騒いでいないと祭りじゃない、みたいな価値観の人には無理っぽい時間。私もワイワイしているのは好きですけど、こういうメリハリがあること自体が素晴らしいなと思うわけです。

 

また、この時に、御神輿渡御が行われるので、白い衣を纏った氏子さんらが神社から御神輿を担いで現れます。

本弊、中弊、通弊という看板=お札を家の前に掲げているご自宅が何軒かあります。これは、塩松神社への貢献度などによって決まるそうなんで、ざっくり言えば本通の順にえらいらしいです。

神様がその家で休んで行かれる、ということなのですが、神様の休みかたが違うんだとか。このお札のある家では、庭先に家族が全員出ていて、お供え物を準備しています。お供え物も決まりがあり、尾頭付きの鯛があったり。

本弊の家の負担まじやばい、とそんなセコイことを言っている私には一生得られない権利です。通弊でもめっちゃすごいです。あ、お札を掲げていないご自宅の方が多いんですよ。この札のある家がどれだけキーかわかりますね。

見所は、朝8時ごろ、塩松神社の下に4町の太鼓台が揃ってお囃子を奏でているところ。小浜の四町を全て練り歩くのですが、4町の太鼓台が揃う姿が観れるととても嬉しいです。

 

午後の部  神輿渡御 午前2時~ 5時

このあたりから、尋常じゃないお酒が出て来ます。他市町村のお祭りのある人ですらここのお祭りを「別名・飲んだくれ祭り」と呼ぶ人がいるほど、お酒が出ます。

私が初めてこの光景を見たときは感動しました。こう……今のご時世って、アルコールに厳しいじゃないですか。でもここの人たちって、楽しんで飲んでたり、ちゃんと空気読んで飲んでいるなぁって。ここからはダメ、ここまではOKってそういうのをちゃんとやっている。そういう、空気を読む力とか、先を見越すことや折り合いをつけることって大事だと思うんですけど、なんかそういうのが失われつつあるこのご時世……白黒ルールをつけたがるこの時代で、個々が先輩の背中をみて何をどこまでやっていいのか、呑んでいいのか呑ませていいのか度合いを探ってる様子がすごいなと思っちゃいました。

 

夜の部   連合提灯祭り 午後7時~10時

この時間は見所オンパレードです。まず、提灯をつけた太鼓台が、藤町というところの坂に揃います。これは写真を撮る方ならシャッターチャンス。幻想的ですよ。

 

次に四つ角での口上と万歳タイム。

はい、泣く時間です。動画載せてますけど、この場の雰囲気は1ミリもこの動画では伝えることができません、それくらい生で見ると、独特だし、飲み込まれるし、すごいです。この空気感を伝える言葉を私は持ち合わせていないし、きっと広辞苑にものっていません、

夜9時ごろに四つ角(小浜の中心の交差点)で執り行われる口上っていう工程がすごいんです。ズーーーーット慌ただしい3日間なんですけど、全ての音が、ピタって止まるんです。お囃子が止まるんですけど、その瞬間にお客さんや子供も、その雰囲気を感じ取って言葉を発さなくなるっていうか。その時に、代表の若蓮さんの声が響くんですよね。熱い想いを述べる時間。マイクとか、一切使わないので、声一本で場を鎮めるんですよ。この空気感は心が震えます。人が本当に、心から、腹から発した声なんだなって。

 

この後、樽酒が振舞われるのですが、この樽酒もすごいです。マジで樽全部酒です。これ、聞いた話なのですが、通常祝いの席の樽酒は、底が空洞で、上に入れ物を敷いてお酒はそこに入る分だなんですって。でも小浜はマジで樽全部酒。

 

そしてこの樽酒を飲みたい方にぜひ手に入れていただきたいのがこの升。午後7時ごろから四つ角で配り始めますが限定100個です。

 

跡祭り(個性の炸裂、そして自由行動)

午前の部 仮装行列 午後2時~4時

 

昨日の真面目な1日と打って変わって、謎の仮装の日です。このギャップすごい。

反町仮装姿のまま水ぶっ掛け(昔、井戸があってそこで水かけをしていた名残なんだとか。)

鳥居町町内の屯所にて寸劇(お芝居、一発芸タイムです。)

藤町実はまだ見れていないので今年見に行きます( ;∀;)

新町駐車場にて、楽しく愉快なショーをしているそうです。


本祭りとの雰囲気の差に驚きます。

新町の方いわく、「この祭りは、嫁さんにも子供にも負担をかけるから、三日目はそういう子供とかに楽しんでもらえるようにやっているんだ」とのこと。なんて熱い男気なんだ。

 

この三日目は私はちょっと苦手……でも好き。笑 本とか小説とか読んでいて、残りのページが少なくなって(あ、もう終わっちゃうんだな)って思いながら読み進めている……あの感じ。ちゃんと最後まで読みたい気持ちと、終わっちゃう切なさとの狭間……

 

 

 

 

 

そもそも4町ってなんだよ!?って話ですよ

小浜には4町の若蓮がありまして。反町若連さん、鳥居町若連さん、藤町若連さん、新町若連さん。不思議なんですよね、個々にいろんな人がいるはずなのですけど、この4町って単位になるとなぜか、町ごとの雰囲気が出来上がるんですよね。

 

 

反町

ソリマチ、って読みます。言いたいことも言えないこんな世の中じゃ~poison

塩松神社があるエリアですね。小浜の人は「反町は宮下だから~」ってよく言うんですけど、宮下って言葉は調べても出てこないんですよね。

宮下って地名ならば、神社=宮の下のことを指すそうなんですが。宮下公園とか。でも、多分意味合いは一緒で、神社下ってことを指しているんだと思います。

なので、4つの町で練り歩く時も必ずこの反町の太鼓台が先頭になります。

私の勝手なイメージは、4町で一番キッチリガッチリしていイメージ。反町独特のルールと世界観が……ありそう。

 

 

 

鳥居町

とりいまちって読みます。名前が可愛い!

上記の反町さんは、立地的に藤町さん新町さんと接していないのですが、

この鳥居町さんが反町さんと他の2町の間にあるので、唯一他の3町と繋がっています。

なんかバランスがいいな~って思っていて。余裕があって器用なイメージです。

 

 

藤町

ふじまちって読みます。小浜の坂道のところが、この藤町。

あの坂道を上り下りするって、めっちゃ辛いんじゃね!?って。傾斜角がやばい坂に取り付けられる看板標識あるじゃないですか。あれがあります。

そんな坂が延々続く町です。

でも、女子力が高いです。どの町も、太鼓打ちさん(太鼓を叩く子ども)や笛を吹いている女の子はいるのですが、なんかここの女の子たちは声が枯れるまで叫んでいるイメージがあります。

 

 

 

 

新町

にいまちって読みます。しんまちではないです。

なんか……すごく男くさいです。笑 いや、どの若連さんも男組織なんですけど、なんか熱血漢があります。

3町の男臭さとは違う、他が陸上部ならここはラグビー部、他がジャニーズならここは全日本プロレス、みたいな。

ここの法被、すごく可愛いです。(亀さん!)

 

あれ?これ怒られないかな?笑

 

 

これね、Mの記事は、まじで偏見がひどいんで、見に来ることをお勧めします。笑

でも、間違いなく大事な何かを思い出すような、新しい価値観を覚えるような、そんな体験ができることをお約束できる3日間ですよ。

 

 

 

タイトルには、1年で1番大事な3日間と書きましたが、この3日間があるからこそ、日常の日々も一生懸命頑張ろうと思えるところでもあり、さらにこの3日間が愛おしくなるところでもあり。本当に、地域とお祭りの関係は密接ですね。

 

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お問い合わせ 岩代観光協会
 

このお祭りに興味を持った人に勧めたい:新町Facebookページ